以前は聞き慣れなかった微発酵茶という名・・・日本茶では萎凋が技術として確立されていなかった時から(今はされているのかと言われれば?か)その魅力にとりつかれライフワークのテーマにもしてきたことで生まれた
特許製法 紫外線照射芳香装置−香りの魔術師−【UVT-HIRUMA】。20数年間に及ぶ研究の中で様々な失敗を繰り返し辿りついたひとつの結果であり、2010年に世界緑茶協会からO−CHAパイオニア賞をいただいたことからも【極】自身が【微発酵茶】作りのパイオニアとして世の中から認めていただいたということであろう。 このシステムの稼動を始めたのは1997年だが、今日に至る長い間には台灣での研修でご指導いただいた徐英祥先生やアドバイスをいただいた王詠政さんの影響も大きい。またテレビ東京のTV championお茶通選手権に一緒に出演した木下朋美さんや、その先生でもある茶の香りの研究者として知られる元京都大学名誉教授坂田完三先生からは萎凋香の発揚メカニズムを学び、出来上がった微発酵茶について緑茶とウーロン茶の間にある新しいジャンルの茶としての可能性を感じさせるとして評価をいただいた。 実は微発酵茶を目指す間に作った様々な茶の内いくつかは副産物として商品にもなった。「彩の国生まれの品種茶で作ったウーロン茶」「蜻蛉」「微発酵釜炒り茶」「熟果蜜香紅茶」etc・・・品評会出品茶以外はすべてが萎凋工程を経て製茶するまでになり、そのことが自身の茶の個性につながっている。 自身のお茶人生のほとんどの期間を微発酵茶の開発に注力してきた自負は揺らぐことはないが、更なる向上を目指していかなければならないのは言うまでもない。先月、若くして逝ってしまった王詠政さんや2012年に亡くなられた徐先生に叱られないように・・・ 2014年4月 |
十一煎目 微発酵というジャンル